椿森の石塔群

渡良瀬川によって足尾山地から浮島のように分断されたアノ山並みのことを八王子山地と言います。その八王子山地と渡良瀬川に挟まれた回廊のような地域は古来より交通の要衝になっていて、ご存知のように現在では国道50号線が走っています。ただ、国道からひとつ裏道に入った旧桐生道は、絶好の散歩スポットです。

広沢町の住宅地の中にひっそりとあるのが椿森です。ここは源義家の部下の一人だった周東成氏という人物の子孫の墓地です。森とは言っても現在では椿の木が三本あるだけですが、市の天然記念物にも指定されています。
この椿はお姫様が急病で亡くなったことを悲しんだ周東家の奥方様が、毎日のように墓地に通ってお供えしていた椿の花がひとりでに根付いたものなんだそうです。花はとっても鮮やかな赤色です。