水車のある風景

残念ながら現在、現役で働いている水車は見当たりませんでした。写真の水車もレプリカのようです。
水路の水は意外なほど澄んでいて、大きな鯉や小魚がたくさん泳いでいます。
周囲にはまだ小さな撚糸工場などが残っていて、その機械がガチャガチャと軽快なリズムを刻んでいます。その昔、それらの工場はみんな水車を動力にしていたんです。きっとガタゴトという水車の音が、あちらこちらから聞こえてきたのでしょう。
こうした風景は繊維を基幹産業にしていた足利・桐生では、とてもありふれたものでした。しかし、昭和に入って動力が電気化され、またキャスリン台風による水害で残っていた水車も破壊されてしまったんだそうです。やがて繊維産業自体が斜陽化し、水車のある風景は私たちの記憶からも消えていったのです。



もちろん、ナウでヤングな私は現役で働く水車たちのことは知りません。でも、なんとなく懐かしい感じがするのは、何故なんでしょう。